平成16年から実施されている初期臨床研修制度では、救急医療への取り組みが重視され、二次救命処置を含む救急蘇生講習会の受講がカリキュラムに含まれております。この状況を踏まえ、日本内科学会は、認定内科医資格認定試験の受験資格に、救急蘇生講習会の受講を要件として課してきました。
しかし、受験者の中には、初期臨床研修制度施行以前に臨床研修を受けた方や、様々な事情により、救急蘇生講習会の受講が出来ない方がおられました。
そこで日本内科学会では、救急蘇生講習会の受講機会を提供すべく、独自の策定基準で救急蘇生講習会を実施していくことを検討しました。
折しも、救急医療の崩壊など、救急医療への社会的要請が高まっている実情を踏まえ、単に認定内科医試験の受験者に留まらず、すべての内科医がいかに救急医療に貢献できるのか、更なる検討を行ないました。
その結果、救急医療に接することの少ない内科医が、心停止時のみならず、緊急を要する急病患者に対応できるよう、日本救急医学会策定の「ICLS」を基礎に、日本内科学会独自の「内科救急」をプログラムに導入した講習会を実施することとなりました。
日本内科学会では、この取り組みにあたり、「救急委員会」を組織し、本講習会の名称を「JMECC (ジェイメック:Japanese Medical Emergency Care Course、日本内科学会認定内科救急・ICLS講習会)」としました。
なお、第28回認定内科医試験より、救急蘇生講習会の受講は、JMECCを推奨しております。
本会会員の皆様には勿論のこと、様々な方々のご理解をいただき、おおいに社会貢献できるものとなりますれば幸いでございます。